2012年11月8日木曜日

オーデュボンの祈り


<オーデュボンの祈り>
お前は逃げるよ
──祖母

彼は、伊藤がこの島に来ることを知っていた
──日比野

宗教だけにはうかつに近寄るんじゃねぇよ
──祖母

未来は神様のレシピで決まる
──日比野

人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗ったときから進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ
──祖母

狂気と受容。狂うことと受け入れることは似ている
──伊藤

人間の悪い部分は、動物と異なる部分すべてだ
──祖母

ここには大事なものが、はじめから、消えている。だから誰もがからっぽだ。島の外から来た奴が、欠けているものを置いていく
──萩島の言い伝え

理由になっていない
──

俺は俺の歩き方が一番好きなんだ
──田中

この島がリョコウバトと同じ運命をたどるとすれば、私はオーデュボンのようにそれを見ているしかないでしょう
──優午

一回しか生きられないんだから、全部を受け入れるしかねえんだ
──ウサギさんのばあさん

優午は自分が殺されるのをどうしてわからなかったんだろう?
──伊藤

たんぽぽの花が咲くのに価値がなくても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。人の価値はないでしょうが、それはそれでむきになることでもないでしょう
──優午

これが現実でないなら、それはそれでいいじゃないか
──伊藤

そうとも、愛してるさ
──祖母

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