<アヒルと鴨のコインロッカ->
裏口から悲劇は起きるんだ
──河崎(ドルジ)
一緒に本屋を襲わないか
──河崎(ドルジ)
悪い奴らとかさ、みんな鳥に食わせちゃえばいいんだよ
──琴美
神様を閉じ込めて、全部なかったことにしてもらえばいいって
──琴美
誰かが不幸になるのは、まっぴらなんだって
──麗子
欲しくて高い本があったら、書店を襲ってでも手に入れるとか、川に飛び込んで、溺れそうになってみっともなく足掻くとかさ。あんたってさ、溺れても恰好つけて、そのまま沈んでいっちゃうタイプでしょ
──琴美
生きるのを楽しむコツは二つだけ。クラクションを鳴らさないことと、細かいことを気にしないこと
──河崎(ドルジ)
自信は、経験と実績から来るんだ
──河崎
人を慰めるような、告発するような、不思議な声だろ。あれが神様の声だよ
──河崎
河崎たちの物語に、僕は途中参加しているのかもしれないもしそうなら、僕と琴美は、アヒルと鴨だけど
──ドルジ
世の中は無茶苦茶
──河崎
子供ができてさ、悩んで、死ぬなんて、ダサすぎだよ。というよりもさ、子供が十六の時、君は三十二だよ。それ、すごく恰好良くない?
──椎名
君は、彼らの物語に飛び入り参加している
──麗子
人というものは、行動すべき時に限って、億劫がるのかもしれない
──椎名
人というものは、慎重にことを運ぶべき時に限って、行動を急いでしまうのかもしれない
──琴美
死んでも生まれ変わるだけだって
──ドルジ
神様を閉じ込めるんだ
──河崎(ドルジ)
ボブ・ディランはまだ鳴っているんだろうか?
──椎名
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